今日のトピック。
ハルヒアニメのベクトル
○OC
○クラゲから色素抽出 透過率99%以上 (虚構新聞 さん)
○【映画】英雑誌が「見るべき映画25作」発表、「アルマゲドン」を大絶賛 (痛いニュース さん)



ハルヒアニメのベクトル

攻殻機動隊SAC2nd第11話『草迷宮 affection』を見返してみて思ったこと。
2ndGIGは第一シリーズに比べて、「近未来ポリスアクション」の方向性と押井さんテイストの方向性が中途半端に混在していて、第一シリーズから連続して観た自分からすると印象の薄いシリーズでしたが、この話数は別格。スタッフさんそれぞれの仕事が完璧にかみ合った、アニメの神が舞い降りたがごとき回です。何度観ても泣けます。まだ観てないちぇいさー以外のきゅーぶ員もさっさと全話観なさい。俺は両シリーズ52話通して一番好きな話を選べといわれたらこれにするくらいの勢いです。単体のエピソードなのかというと実は全然そんなことないんですがね。
で、ここからが本題。見終ってしばらく放心した後ふと思ったのは、そういやハルヒは楽しかったけど、こんな風に感動した記憶はあんまりないなあってこと。細部へ込めたエネルギー量は同じくらいに見えます(ところで京アニは一話につきいくら位掛けているのでしょうね。聞いたところによると攻殻SACは相場の倍で3000万らしく、その時点で別格じゃんという話もあります)が、作画のカタルシスといった見方は置いといて、作品全体としてこちらの心を直接揺らすエネルギーにおいてはSACの方が遥かに上だと感じました。
ハルヒ放映時、WEBは大いに盛り上がりました。しかしその一方、盛り上がり方について、話題が原作の小ネタの再現度だとか、ハチャメチャな放映順だとか、些細なギミックだとかに終始していて、それはアニメの生きた本質じゃない、せめて放映が終わった後に語るべきことだという批判も見受けられました。そして放映が終了し、冷静に見返してみると、WEBでのブームを明確に意識して(と思われる)「ハルヒ」を仕掛けたスタッフさんが作品に想定した楽しみ方は結局、『生きた本質じゃない』と言われていた方に重きを置いていたのではないかという気がします。つまり、細部のための細部。
ベクトルに例えると、二つとも大きさは一緒なんだけど、ハルヒは真っ直ぐ進まずにその辺でぐるぐる渦を巻いてる感じ。視聴者はそれを解きほぐすことを楽しむ。対してSACはある目的地に向かうことに全エネルギーを注いだため真っ直ぐになってる。だから遠くまで行ける。
この問題がハルヒのエピソード中で最も顕著に表れていたのは朝比奈ミクルの冒険射手座の日、逆に抜け出せていたのはライブアライブかと思われます。ライブアライブは手放しで素晴らしかったと言えます。
ちなみに俺はとてもヌルいオタクなので、ハルヒが上のような問題を抱えているからといって否定したりしません。どっちがより「楽しかった」かと言われればハルヒ、どっちがより「感動したか」と言われれば攻殻、一人のクリエイターが二つ作品を提示してどっちが良いですかと聞いてきたわけでもないしどっちも面白かったんだから価値の優劣比べてもねえ、という気分です。
ところで最近話題なのは「作画の『個性』を単に『乱れ』ととらえて許容しないorアニメを作画の面からしか評価しない萌えオタ」問題ですか。ちょっと考えてみますかね。アニメ製作のことなんてまともに知らない自分があーだこーだ考えたってどうしようもないんじゃないかという気がしてきてますが。



○OC
マルとオーが混ざってる上そもそもこれだけ書かれてもわけ解らないと思いますが、オープンキャンパスのことです。
うちのキャンパスでもちょうど今日(8月2日)行われていたようです。本郷キャンパスの写真程度しか見たことのない高校生ども、駒場キャンパスのボロさを見て失望するがいいさ。
とはいえ、駒場一号館の時計塔を安田講堂の時計塔と勘違いしている人は多そうです。写真取ってた人の何割かは勘違いしていたに違いない。



○クラゲから色素抽出 透過率99%以上 (虚構新聞 さん)
http://www.f7.dion.ne.jp/~moorend/news/2006073101.html

相変わらず巧いな虚構新聞は。



○【映画】英雑誌が「見るべき映画25作」発表、「アルマゲドン」を大絶賛 (痛いニュース さん)
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/752661.html

アルマゲドンを最初に見たのは中学生のときだったなあ。あれほど笑った映画は他にない気がする。オヤジの息子の安い恋愛ドラマからNASAのありえないヘタレさからロシア人のミスでステーションが吹っ飛ぶところから物理法則の捻じ曲がり具合から、もうなにからなにまで突っ込みどころ満載のネタ映画。確かに娯楽作品として頂点だし、観るべきだな、うん。
今年の映画では、とりあえず「太陽」は必ず見に行こうと思う。うちの大学の講師イチオシの映画です。製作はロシアで、映画自体はとっくにできてるようだが、彼は自分の専門分野に直結してる作品なので既にちゃんと手に入れて見ている。日本では内容が問題視され公開が遅れたらしい。つまらんことしやがる。見所は、イッセー尾形昭和天皇を本当に極限まで似せて演じていて、「それゆえ」最高級の批判性を獲得するに至っている(批判が目的ではないのに「単に似せる」ことが批判性を生んでいる)点だとか。
時をかける少女」は機会があれば。
ゲド戦記」は、つまらなければ吾郎氏を正々堂々と叩けるしおもしろければ別にそれでいいというある意味ハズレなしの一品。でもどうせ見に行かないので、見てないのに監督としての吾郎氏を叩くわけにもいかず、結果彼を話題にだすことはもうないに違いない。さようなら。同じゴロー監督でも俺が興味あるのは悟郎監督の方。秋が楽しみ。