シンエヴァンゲリオン見てきたよ(感想)

これから先見る予定だけど、まだ見てないって人は「続きを読む」を押さないでね!

スペースを空けるためにけんちん汁のイラストを貼っておくね!

 

 

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二日目に見に行きました。

「キレイにまとまってたけど、エヴァファンはこれで良かったの?」

というのが直後の感想でした。

時間が経つにつれ

「監督のやろうとしていたことをまとめつつ、表面はキレイに仕上げた完璧な作品だった。エヴァファンはそれでいいの?」

という感想に至りました。まさに終劇にふさわしい一作。

 

 

穿った見方だとは思いますが、徹頭徹尾、エヴァファンに対する皮肉をぶつけまくっていたように感じました。

庵野監督がやりたいのは特撮

エヴァは哲学的ではなく”衒学的”

ということを前提に進めます。

 

 

旧劇でもそうでしたが、庵野監督はファンに対してひたすらエヴァからの卒業を促します。

今回卒業を促されたのはこちらのお三方

カップリング厨(アスカ派vs綾波派)

・考察厨

・旧劇原理主義

 

 

まず、カップリング厨に対して、ケンケンこと相田ケンスケがアスカファンを襲います。

アスカちゃんが全裸でも平気なケンケン。この時点でセックスを匂わせます。

アスカちゃんも親しげにケンケン呼び。もうセックスはほぼ確定。

でも待て、まだ確定じゃない。村にいたくないアスカちゃんからすれば都合のいい場所なのだ、だから相田ケンスケと仲良くしているだけなのだ、あだ名で呼ぶのはアスカちゃんによくあることなのだ。アスカちゃんは今でもバカシンジのことが

ケンケン「今日ぐらいは(ビデオカメラで映像に)撮らせてよ」

アスカ「//////」

はい確定。素晴らしすぎますね。シンジくんが誰とくっつこうがどうでもいいと思ってる人間ですが、この展開は心をかき乱されましたわ。





庵野「せやせや!ファンサービスで幼少期アスカちゃんの憂い顔見せたる…どや?」

 

 

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庵野「と、、、見せかけてケンケンどーん!!!!」

 

 

ここも最高でしたね。完璧とも言えるトドメの一撃。

そりゃこうもなりますわ。

 


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よくわからんけど綾波とカヲルくんもくっついていて、綾波アスカ論争は強制的に終戦

マリちゃんがシンジくんを三次元の世界に連れていきました。おまえらも二次元の恋愛卒業して三次元に戻れよ!ちゃんちゃん

 

 

…くっついた二人の関係性まで真面目に考察している人はごめんなさい。僕は庵野監督の皮肉としか捉えられなかったのです。

 

 

続いて考察厨。

エヴァは哲学的ではなく衒学的」と監督自らが公言していたにも関わらず

ループがー、旧劇との統合がー、とエヴァに深い意味を求め続ける考察厨の勢いは衰えず。

気持ちはわかります。死海文書とかネブカドネザルの鍵とか言われたらそりゃ「一体どんな世界観が隠れているんだ…」とドキドキしちゃいますよね。僕も序破までは考察サイト読むの好きでした。

 

 

Qの時点で、新用語、新設定、伏線どーん!どーん!どーん!ってやってたので「あれ?これ考察させる気ない?」と勘付いてはいましたが、シンエヴァはより顕著でしたね。

用語の説明はほぼほぼカット!そういう雰囲気だけだから!特撮を見て!

とビシビシ伝わってきます。

決め手は特撮スタジオのセットでの親子喧嘩と説教シンジ君。

「俺はただ特撮をアニメでやりたかっただけだ!衒学的な要素は奥行きを出すためのスパイス!考察なんてしてないで特撮を見ろ!特撮を!」

と、考察厨に対する皮肉が詰まりに詰まっています。

なんなら、僕は30を超えても斜に構えて生きているので、村のシーンですら

「アニメとか見てないで外出て汗水垂らして働け!風呂はいいぞ!たまには本も読もう!」

というメッセージを感じました。たぶん、Q製作後の庵野監督を重ねただけじゃないかと思っていますが。

あと、考察厨にその皮肉が伝わっていない、っていうのがまた皮肉ですね。ちゃんちゃん。

ネットはまだまだ考察だらけ。

 

 

ラスト。旧劇原理主義

これもかなり斜に構えた見方ですが、クソデカ綾波顔面、PS2時代の中堅ゲームメーカーが作ったような造形の悪さは、表現としてわざとなのかなと感じました。

本当は笑う場面なのに、笑えず流すしかない、あの気まずさ。

旧劇のディテールに似てますね。敢えてそうすることで、過去作に執着する原理主義者どもを皮肉ったのかな、と感じました。雑ですね。

 

 

こうして、エヴァファンに対する徹底的な皮肉を詰め込みつつも、スポンサーその他関連会社がうまく手綱を握ったことにより、キレイな完結を無事に迎えられたのが今作シンエヴァンゲリオンと言えるでしょう。

エヴァから既に卒業している人からしても、大団円を見届けることができるので、満足度は高い作品であると思います。

 

 

素晴らしい終劇をありがとうございました。