「負け組おんらいん」 @お子様

どーもこんにちは。部屋が弟によってジャックされているお子様です。
弟は合計で20畳くらいのマイルームを持っているのではないでしょうか?
世の中相当不平等条約です。ポーツマスです。


今日は夜行バス。




〜バース ザ ホームラン〜
バス。巨大な車体に何人もの人を押し込め、それらを輸送する。
頻度よく、とまでは行かないが、誰もが1度は乗ったことがあるだろう。
だが、それの語頭に「夜行」が着くと話は変わる。きっと大衆と同じように、私は初めての夜行バスをつい先ほどまで経験していた。


7時10分・バスに乗車
五限目の中国語が休講となり、クラスの男女4人で立ち話をしていたのが1時間程前。
適当な時間に切り上げ、朝に残しておいた家事をこなし、荷物を背負い自転車へ。
駐輪場の奥のほうに愛車「イザベル」を置くと、私はバスの発着所へと向かっていた。
そういえば、先刻から一度も座っていない。


座りたいという両足からの欲求が脊髄を介して脳へと伝わってくる。
私が乗る四号車は既に所定の場所に身を佇んでいた。荷物を預けると、一目散に指定席へと座り込む。乗客は私含め二人、これから先少しずつ増えていくようだ


7時15分・バスが発車
まだ少ない乗客を乗せ、エンジンの動く音が辺りに響いた。
少し走れば、すぐに私の知らない景色が窓を流れる。
するのはエンジンの音だけ。静かだ。静寂が、手に持っていた本の文から私の目を引き剥がそうとする。


7時40分・第二停留所
何もない所に停車したと思えば、数人の人が立っていた。
乗り込んできた数は少ない。発車した後のバスも静かだ。


9時00分・福山駅
途中何度となく客を増やしていったが、目立った増加はない。
ここが最終の乗り場ということは、メインの乗り場でもあるのだろう。
停まった先には、たくさんの人がいた。
先ほどまで隣の席に誰も居ない優雅な旅をしていたが、流石にここまでか?
デパ地下の袋を持ったリーマンが、私の当たって欲しくない予想を的中させる。
今まで気付かなかったが、客層は相当年配が揃っているようだ。


乗るべき人が全員乗り、バスが発車する。
隣のリーマンは狭苦しそうにデパ地下の袋を開けていた。そして私はsyrup16gを聴き始める。
こんな狭い空間で、各々の旅がこなされて行く様だ。


9時10分・バイパス
福山駅組が食事を始める。
隣のリーマンの晩飯は豪勢にも寿司、しかもその片手にはビール。
つかこんな至近距離&閉鎖空間のせいで相当酒臭ぇ・・・。寿司も中々嫌な酢酸臭を辺りに振り撒いている。
1週間近く、おさかなソーセージしか魚介類を口に入れていない私にとってかなり地獄。
しかも寿司となると、この前の手巻き寿司(?)が最後だし。いじめか?そこのサーモンよこせ。


9時半・高速
福山駅組の食事が終わる。酒と酢の臭いがまだ充満していた。
と、おもむろに静寂だった車内に大声が走る。
「いやーお腹一杯だわ。これならすぐ寝れそう」
やたらうるさいと思ったら真後ろ、夫婦で来てるらしい。
ってかこいつはこいつで喋る度にタバコ臭い。さっさと寝ろ、てか永遠に寝てろ。


11時・SA
最初のトイレ休憩。私は長い方なので1日に一度行けば持つのだが、念には念をと肖っておく。
自販機の誘惑にやられ、紙コップの葡萄ジュースを一杯飲んでしまった。これぞ本末転倒。美味いからいいのだ。


11時15分・高速
ゆっくりと車内の明かりが少なくなってきた。読んでいた本も打ち止めかな、と閉じて鞄にしまう。
睡眠体勢に入ると、唐突に何者かが横を通っていった。中年のおばちゃんが何やら車掌に話しかけている。
気分でも悪いのかな?と不安になって見ていたら、数分後に答えが出た。


11時18分・SA
停車と同時におばちゃんダッシュ。あの様子だとトイレだろう。
ってか何でさっき行かねぇんだよ。バスジャックか?


12時・高速
眠いのに眠れない。しかし持ってきた本も読めない。妄想も飽きた。
何しようか悩んでいた途端メールが来たのでのんびりとやり取りをすることに。


12時30分・高速
メールを打っている最中に、法事で使うスーツを忘れたことに気付く。泣きたい。


1時・高速
隣のリーマン、寝返り。


1時15分・高速
隣のリーマン、領土侵攻。


1時半・高速
狭くて眠れない。


3時・SA
コーヒーで火傷。


10時・新宿到着
寒い。



〜久々に懺悔〜
日が変わる直前辺りから飽きてました。