ジェイコム・ショック@ちぇいさー

大方のネットに触る方はご存知でしょうこの事件。
参考:【重過ぎるミスの代償 みずほ証券 誤発注(読売)


それでは今回の事件に関しての私的な見解を述べよう。
まず、この事件は複数のミスが重なったことによって引き起こされたという点に注目しよう。
入力操作ミス、そしてそのエラーを無視して注文してしまった、さらにその注文が東証で成立してしまった。
このように連鎖的に引き起こされた事態は誰が責任をとるべきかがわかりづらい。
耐震強度偽装問題のように責任のなすれつけあいになり、何が悪かったのかがうやむやになることがないように願いたい。責任が明確にならなければどこを改善するべきかも分からなくなってしまう。


次に日本経済への影響を見てみる。
昨日の段階ではてっきりみずほ関連株はさらに売られ、他の株にも売りが出て昨今の過熱気味の株価に一段落をつけるかと思っていたが、予想外に今日は反発。みずほ関連株も東証ジェイコム株を売買停止にしたおかげで不安感が拭い去られ反発した。
みずほ証券に対する不信が他の日本企業へ向けられなくて良かった。景気回復は結構底堅いようだ。


そしてもう1つ。情報の重大性が今回浮き彫りになった。
事件が起こったのは昨日(8日)の午前である。しかしみずほ証券がこの件に関してコメントを発表したのは半日後の深夜だった。
また、8日夜になっても一部の記事では未だにどこの証券会社がこのミスを起こしたのかはっきりしていないと述べているものもあり、テレビでの報道もそこまで大々的に行われてはいなかった。
しかし一方で事件発生後この話題で持ちきりの場所があった。ネット掲示板である。
2ちゃんねるYahoo!掲示板など大手ではすぐにこのことが発覚し、祭り状態になった。
これにより個人投資家ジェイコム株を購入し、結果みずほ証券は10万株程度を買い戻すことができなくなった。
みずほ証券が300億の損失と言うからには他の人たちが300億の利益を得たのである。
情報の強さが巨額の利益を得ることになる、まさに現代において情報は金と同じくらい、それ以上の価値を持つようになったことを表す事件だった。