「負け組おんらいん」 @お子様

結局ブログはどうあるべきなのか




ネットにおいて情報の受け手になることは簡単だ、ただ閲覧しているだけでいい。
ただ発信となると、受信ほど簡単にはいかない。
特に一昔前であれば、ソースを自分で打ち込みそれをFTPにあげるという作業が必要で、素人には敷居の高いものであった。


その敷居を下げたのはホームページビルダーや、teacupなどの無料サービスの登場であろう。
さらにBBSなどの登場で、主として受信だけだったネットが、気軽に受信も発信も出来るものとなった。
しかしBBSなどはあくまで他人のいる場での発信となるため、自分が主役になることは少ない。
中には自分のサイトを持ってBBSのように気軽に発信したいという欲求を持つ人も出てくる。
レンタルのブログの登場は、そんな人たちの欲求を完全に満たしたのだろう、瞬く間にブログは数を増やした。


さて、敷居が下がったことで起きた問題がある。
それは情報の氾濫だ。http://d.hatena.ne.jp/gccbbs/20051101 にも書いたが、情報の量が多すぎることでその精度が落ちるということである。
検索をかけた結果がブログばかりでうんざりした経験を誰しもがしたことであろう。


しかし、今となっては精度が下がることも解決に向かっているように見える。
検索の精度が上がったり、ブログを含めない検索が出来たりと、検索エンジン側の努力が強いことが一つ。
もう一つはwikipediaといった情報の集合体の登場。これにより検索エンジンを介す必要性が薄まった。
ブログが情報のノイズとなることは、私の体感ではあるが少なくなったのではないか?


これにより、ブログがネットにおいてマイナスの存在であることはなくなっただろう。(リソースの無駄遣いだけどねっ)
けれど、プラスマイナス0の存在で満足されてしまうのもそれはそれで困る。ブログをプラスにするにはどうすればよいか、とやっと本題に入る。


理想を言えば、独自の情報を各自が発信出来ることであろう。
ただ全員が全員それをすることは難しい。結局は他から仕入れた情報を貼って、それにコメントするのが精一杯である。
それなら初めから情報元を見ればいいじゃないかという結論に至るが、私は「他から仕入れた情報を貼って、それにコメントする」だけでいいと考えている。


つまりは口コミだ。書き手が読み手に対してブログという手段で口コミをするのだ。
書き手のチョイスが読み手にウケれば、読み手にとってそのブログは価値のあるものになる。
それだけで十分有益であると言えるだろう。


ブログを口コミとしてもっと有効に活用するには、ブログの書き手(もちろん読み手も)がアンテナを広げることが重要である。
趣味の同じ友達が活発に情報交換を交わすように、似た話題を取り扱うブログ同士も活発に情報交換をする。
そのためのトラックバックやコメントではないだろうか。


口コミから言えることはもう一つ。もう少しローカルな話題を取り扱ってもよいのかもしれない。
有名店であればネットで評判を見られるが、個人経営の無名な飲食店の評判は、ネットではなくほとんど友人間の口コミばかりが頼りになってしまう。
「誰も知らないような店の味を乗せてもなー」と考えるのでなく、店の名前や位置、味を載せておくことで誰かが検索でたどり着くかもしれない。
無名な店に限らず、地区の行事などの情報も悪くない。


つまりまとめて言うと、もう少し発信者としての意識を持つべきだと思う。
ローカルニュースであろうと、他者の情報の転載だろうと、ガンガン発信していく姿勢がこれからのブログで必要だ。
今まではガンガン発信してもノイズになることが多かったが、上に書いたようにその心配は最早いらないだろう。


ただ、ここまでは全て情報という観点からでしか見ていない。
テレビにも情報が皆無なバラエティ番組があるように、ブログもネットの中でバラエティ番組のように機能していると考えれば、こう無理に発信を意識する必要はないのかもしれない。