「負け組おんらいん」 @お子様

本郷→御調→尾道、概算50kmチャレンジ。




早速出発するも、自分の体の異変に気付いたのはすぐのこと。
自分の思うとおりに体が動かない。心はどんどん先へ進みたいのに、肉体がついていかない。
体が目を覚ましていないような感覚だ。


そのせいか、坂道でもすぐにバテてしまう。
水を飲んでみたり、ガムをかんでみたりするも、効果は無し。
まぁいい、時間はたっぷりとある。ゆっくり進もう。


2つ目の小さな峠を上りきる。
後は下るだけだ。
鞄を背負いなおし、地面を蹴る。ゆっくりとギアを上げ、一番重いギアで漕ぐ。
心地よさが乗らない。ただ、スピードだけだ。


下りの途中に、5m程度の上り坂があった。
ギアを一つ下げ、勢いで駆け抜ける。何の苦もなく上りきる。
その先には右カーブ、対向車もいない。ハンドルを右へ切った。


突如、車体が左へ膨らんだ。スピードオーバー、減速をしろ!
慌ててブレーキを握る。すぐ横には側溝。寄りすぎた車体を車道に戻そうとするも、予想もしない方向に体が曲がる。
体勢を…整えられない。転ぶ体勢に入れ!手を前に出せ!
地面が近づく。…痛みが訪れる。


立ち上がるも、体がストンッ、と落ちた。立ち上がれない。その場に座り込む。
自転車は大丈夫か?他の傷は?傷の手当をどうする?どの道で帰る?助けを呼ぶか?何故滑った?
手の感覚は麻痺し、頭はグルグルと渦巻いた。結局、その場に10分近く座り込んだ。


側溝近くがぬかるんでいたことに、減速に夢中になっていて気付かなかった。
滑った跡が残っており、自分がこんな道を通っていたことに驚愕する。
幸いお茶とティッシュがあったので、汚れはふき取れた。


…帰ろう。それと同時に悔しさがこみ上げる。
たかが5km地点でこんな大ポカをやらかすなんて。
残りの下りを、恐る恐る下った。皮肉にも、体はばっちりと目覚めていた。


【課題】
・消毒薬、テープなど、簡易救急セットを持ち歩く
・自分が制動出来ない速度を出さない。特にカーブでの減速に気をつける。
・速度以前に、交通安全意識を持つ。
・路面の状態の確認。
・コンディションが悪い時は、無理をしない気持ち。
・速度、下り坂に対する恐怖心は、少しずつ拭う。
・自分はまだ、ガチャピン号をほとんど乗れていないという自覚を持つ。
【対策】
マキロン、傷テープの購入
・ママチャリをやめ、ガチャピン号を常用する。ガチャピン号がどれだけ制動出来るか自分の体で知る。
・限界、恐怖心を感じたら、早めに減速をする。